物流の倉庫建設(工場建設)でおすすめの業者6選

近年の物流業界の発展にともない、効率的で機能的な倉庫施設の需要が高まっています。企業価値を高め、作業環境を向上させる物流倉庫の建設には、実績と専門知識をもつ業者の選定が重要です。今回は、デザイン性と機能性を両立し、コストパフォーマンスに優れた倉庫建設を手がける厳選した6社を紹介します。

Factoria（株式会社タカヤ）

ファクトリアは、タカヤ株式会社が提供する工場建設のトータルサービスブランドです。快適な作業環境を実現し企業価値を高める工場を目指し、デザイン・機能・コストのバランスが取れた生産環境を創出します。

物流倉庫の建築実績が豊富な株式会社タカヤのFactoria

ファクトリアは物流倉庫の建築において豊富な実績をもっています。最新の事例では、2024年3月に岩手県紫波町にニチコン岩手株式会社の倉庫を設計施工しており、延床面積2,898.90m2の鉄骨造平屋建てとなっています。

また、2023年8月には青森県黒石市に南貨物自動車株式会社の物流倉庫を竣工させ、こちらも鉄骨造平屋建てで延床面積2,345.89m2の規模を誇ります。

さらに過去の実績として、2015年に岩手県宮古市にJF田老冷蔵倉庫を施工し、延床面積1,149.74m2の鉄骨造平屋建ての冷蔵倉庫を完成させています。

これらの事例は、ファクトリアがさまざまな規模や用途の物流倉庫を手がけてきたことを示しており、その設計施工能力の高さを裏付けています。

デザイン・機能・コストのバランスが取れた物流倉庫を創出

ファクトリアは、「工場建設のトータルサービスブランド」として、従来の3K（きつい・汚い・危険）という工場イメージを刷新し、3C（Cool・Comfortable・Community）の理念に基づいた物流倉庫を提供しています。

「作業ができればそれでいい」という従来型の発想ではなく、デザイン・機能・コストの三要素が調和した生産環境を創出することに注力しています。

美しく機能的な建物設計や効率的な動線計画といったハード面の充実はもちろん、明るくおしゃれな社員食堂など、働く人のモチベーション向上につながる要素も取り入れています。

また、設計施工一括体制による追加工事の抑制と適正価格でのプロジェクト推進により、顧客の理想を形にしながらコスト面での最適化も実現。このバランスの取れたアプローチで、生産性向上と人材確保に貢献する「働きたくなる工場」を目指しています。

東亜建設工業

東亜建設工業は1908年創業の企業で、土木工事や建設工事の請負などの事業を行っています。同社は、物流倉庫や工場検査などを含む幅広い建設事業を営んでいます。

高品質で経済性に優れた工場・倉庫を建設する企業

東亜建設工業は、高品質で経済性に優れた工場・倉庫の建設に注力しています。同社は技術力の向上と新技術の開発に努め、社会のニーズに応える施設を提供しています。

とくに冷凍冷蔵倉庫の設計施工においてトップクラスの実績をもち、専門チームによる設計・施工のトータルコーディネートを行っています。また、免震構造やPC圧着関節工法など、先進的な技術を採用し、安全性と機能性を両立させています。

さらに、顧客の利益を最優先に考え、荷物、規模、構造種別、建設・保守管理期間のコストバランスを考慮した迅速な分析を行い、最適な提案を行っています。

東亜だからできる物流倉庫建設の技術とサービス

東亜建設工業は、物流倉庫建設において、多様な技術とサービスを提供しています。建築構工法では、柱RC梁Sハイブリッド構法（RCS構法）や、既存梁部材の外側補強工法などを用いて建物の強度と耐久性を高めています。

耐震・免震・制震技術においては、免震構法やトグル制震構法など、地震から人命と建物を守るための先進的な技術を導入しています。

とくに、稼働しながら冷蔵倉庫の耐震補強を可能にするTHJ®耐震補強工法は、物流を止めずに安全性を向上させる画期的な技術です。これらの技術とサービスにより、東亜建設工業は高品質で安全な物流倉庫を実現し、顧客の事業継続を支援しています。

戸田建設

戸田建設は、東京都に本社を置く企業です。物流倉庫建設や工場建設などを含む建築一式工事などを手掛けています。

未来を創造し社会課題を解決する総合建設企業

戸田建設は、国土強靭化や働き方の変化への対応など、建設産業の役割が拡大する中で社会課題の解決に取り組む総合建設企業です。グローバル化が進展する社会において、戦略的かつサステナビリティに配慮した行動を重視しています。

顧客の多様な課題に対し、創業150周年を見据えた未来ビジョン「CX150」を策定し「価値のゲートキーパーとして、協創社会を実現する」ことを目指しています。

また、安全、品質、環境に最善を尽くし、従来の価値を再構築しながら未来の提供価値を創出することで、期待を超える「体験価値」を提案しています。建設を通じて社会発展とステークホルダーの価値向上に貢献し、サステナビリティ基本方針に則った持続的成長に取り組んでいる企業といえるでしょう。

物流倉庫の安全・安心・快適性を支える技術が豊富

戸田建設は物流倉庫における安全・安心・快適性を高度な技術力で実現しています。「戸田式座屈拘束ブレース」や「制震天井システム」などの耐震・制振技術により、地震時の構造安全性を確保し、免震技術と組み合わせることで倉庫機能と人命保護を両立させています。

「柱RC+梁S工法」や高強度コンクリートの採用により、大空間と耐久性を同時に実現したうえ、低収縮高耐久性コンクリートでひび割れを抑制し、長期的な品質維持に貢献しています。

さらに「ビルメディカルシステム®」による建物健康状態の継続監視で予防保全を可能にし、国内外の多様なプロジェクトで30年以上の実績を積み重ね、機能性と快適性を備えた物流施設を提供し続けています。

大和ハウス工業

大和ハウス工業は住宅や、商業建設が有名ですが物流施設などの建設も手掛けています。なかでも倉庫建設は自社のマルチテナント型物流倉庫DPLだけで100か所以上の実績があり、AIやIT技術を駆使したサービスが魅力です。

業界大手の高い信頼性

業界大手の大和ハウス工業は、全国どこでも対応可能な業界最大手として、安心感と実績の豊富さが際立っています。同社は東証プライム上場企業であり、商業施設、工場、物流拠点まで幅広い建設実績があります。

食品や医療分野の厳しい衛生基準にも対応できる、高い設計力が評価されています。食品加工工場、医療関連施設、物流倉庫など多分野での実績を活かし、設計から施工、アフターサポートまで自社一貫体制が強みです。

「どこに依頼したらいいかわからない」と悩んでいる方や、全国展開や倉庫内のシステム管理サポートに強いパートナーを探しているのであれば、まずは大和ハウス工業に相談してください。

海外での建築実績あり

海外で建築している実績があり、全国だけでなく海外でマルチテナント型物流センターの建築も可能です。たとえば、ベトナムやインドネシアに食品工場や物流倉庫を建設した実例があります。

しかし、高速道路など交通インフラが整っていないなど国によって状況や課題が異なります。日本人技術者が設計・監理するだけでなく、国ごとに異なる習慣や地域の人々と同じ目線に立って未来を考えることを目指しています。

海外では、インフラが整っていないため建築実績のある企業は多くありません。国内だけでなく、海外で倉庫や工場建設を依頼したい企業におすすめです。

完全自動化など建設以外のサポートも豊富

この会社では、開発予定を含めて140か所に自社の物流センターを所有しています。そのため、物流業界が抱えている問題について熟知した上で、AIを活用した効率化などの具体的なサポートを提案します。

たとえば、物流倉庫の完全自動化など、大和ハウスグループのシステムと連携したサービスを提供可能です。信頼性の高さと対応力のバランスが優れています。さらにセキュリティサービスや人材確保など、AI技術を取り入れて物流業界の課題の改善をサポートします。

従業員が快適に働き続けやすい環境を「働き改革」として提供します。

横河システム建築

横河システム建築では、システム建築業界で圧倒的なシェアを誇るYess建築が人気です。倉庫や工場など様々な用途に利用されており、短納期と低コストを追求した商品を展開しています。

低コスト・短納期

短工期・低コストを実現している横河システム建築は「短工期・低コスト」を重視する企業に最適な選択肢です。独自のシステム建築技術「Yess建築」により、部材のプレカット・プレハブ化が進んでおり、設計と施工の効率化を実現しています。

その結果、従来の工法よりも早く・安く工場を建てられるのが大きな特長です。CAD連動型設計ツールにより最適構造を自動計算したり、最大スパン60m超にも対応可能な大規模対応力があることで、倉庫・配送センター・工場など多数の納入実績があります。

コストや納期に厳しい制約がありお困りの方は、まずはYess建築の事例集を取り寄せて検討してみましょう。

独自技術を活かしたYess建築

Yess建築とは日本では珍しい「システム建築専用工場」で製造された独自技術で作られる倉庫などの建築物のことです。軽量で高品質なだけでなく、自由度の高い設計でも短工期で顧客の要望に応える倉庫や工場建設が可能です。

低コストにするため、部品の数を減らして無駄を減らしたり物件一つひとつに合わせて鉄骨フレームを最大30％軽量化したり効率よく建てられる工夫をしています。

そして、千葉にある専用工場では、材料となる資材が常時2か月分あり取り寄せずに着工できるため建築計画がずれることなく工期を短くできます。さらに自社ですべてを生産・管理することで高品質を維持しています。

大型可動扉（タイタンドア）や太陽光発電パネルなど顧客が要望するニーズに合ったカスタマイズが豊富です。さらに最大60mの無柱空間が作成可能なため、倉庫内のレイアウト変更が簡単になるでしょう。

このような理由から、Yess建築は毎年500棟以上建設されています。

１万棟の実績があり信頼性が高い

日本全国で12,000棟以上の実績があり信頼性の高いことから、多くの倉庫や工場建設を希望する企業に選ばれています。理由のひとつに、工期スケジュールが短いことが挙げられます。

自社工場に材料のストックが3か月分あり材料手配が必要ないため、他の工法と比較しておよそ100日間の短縮を実現しました。また、創業110年以上の長い歴史があるため経験とノウハウを活かし、顧客の要望に寄り添った提案をしてくれるでしょう。

さらに、アフターサービスとして、原因が製造者の設計や施工で補修の必要が出てしまった場合は、10年間は無償で対応します。信頼性が高く、自由度の高いシステム建築を検討している多くの企業から選ばれ続けています。

日成ビルド

日成ビルド工業は、創業60年の歴史があり柔軟な構造対応力とスピーディーな納品力で、拡張性を求める工場建設に向いています。そして官公庁・民間企業問わず豊富な納入実績が評価されています。

変化の多い事業環境下で柔軟な設計を求める企業は、日成ビルド工業に相談してみるのがおすすめです。

顧客に合わせたプランが豊富

プレハブとシステム建築の2軸を展開しているため、汎用性と可変性を兼ね備えた工場設計が可能です。この会社の倉庫はラインナップが豊富で対応力があり、プレハブからシステム建築まで要望や予算に合わせた商品が揃っています。

そして、断熱性や遮音性など環境を配慮したり、安全性や生産性を上げるデザイン設計を提案可能です。また、システム化による工期短縮が可能で最大20％の工期短縮ができます。

さらに屋根や壁などを自社で生産しており、安全性や建設現場の生産性を考慮し基礎設計からメンテナンスまでワンストップで請け負います。それだけでなく、災害時の仮設対応や事務所併設など、多用途での実績も多数あります。

この会社は仮設施設、恒久建築物、プレハブオフィスなども対応し、建てた後の増築や変更にも柔軟に対応可能です。

営業所40か所で全国対応

日本中どこでも対応できる、拠点の多さも強みです。日本全国に40か所営業所があるため、設計依頼からトラブル対応までスピーディに対応できるでしょう。

全国にいくつも倉庫を建設したいが、業者選びに手間取っている企業もこの会社に依頼すれば一括で管理できるためそれぞれの地域で業者を選ぶ必要がありません。場所を問わず、質の高いサービスを受けられるメリットがあります。

さらに、システム建築のV-spanではオリジナル資材を大量生産し使用しているため、高品質で自由度の高い倉庫や工場が建設可能です。最大スパン40ⅿの無柱設計が可能で、広い空間が作れます。

複数ある倉庫や工場を管理したい方や、地方でもスピーディに対応してくれるコスパのよい業者を探している方は日成ビルド工業が最適です。

企画・設計・施工・メンテナンスなどトータルサポート

日成ビルド工業は建設後のアフターフォローに力を入れている会社です。倉庫を建設するときに後悔しないポイントとして、信頼性・対応力・技術力を兼ね備えた業者選びが欠かせません。

全国9か所あるメンテナンスセンターで、建設後の維持管理や困ったことを迅速にサポートできる体制を整備していることが強みです。

プランニングからメンテナンスまで自社の専門部署が担当するため、安心して任せられる技術力の高い業者に依頼したいと考えている方はぜひご相談ください。

まとめ

今回は物流倉庫・工場建設でおすすめの6つの業者を紹介しました。1つ目のFactoria（タカヤ株式会社）は、デザイン・機能・コストのバランスが取れた生産環境を創出するトータルサービスブランドです。岩手県や青森県での豊富な施工実績をもっています。2つ目の東亜建設工業は、1908年創業の企業で、とくに冷凍冷蔵倉庫の設計施工で優れた実績があります。3つ目の戸田建設は、社会課題解決に取り組む総合建設企業で、「制震天井システム」など独自の安全技術と「ビルメディカルシステム®」による建物健康監視で、長期的な価値を提供しています。